動画で学ぼう、教えよう(Udemy)

コンプレッサーとハードリミッターを使って話し声を聞きやすく編集する方法

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こんにちは、セム(@ssem1622)です。

動画を作ったりポッドキャストでしゃべったりする際にはマイクを使って録音した音を修正するという作業が発生するのですが、お世辞にも最初の音というのは小さすぎたりノイズがあったりで、とても聞きやすいものとはいえません。そのため配信前には編集作業が不可欠なのですが、どこまで手を加えればいいものか、わたしも含め、みんなの悩みの種ですよね。

というのも先日までUdemyの講座制作にかかりっきりだったのですが、こんな出来事がありました。

動画編集を終えて出力したはいいものの、スマホで再生してみると音がちっちゃい…その時は動画に合わせてスマホのボリュームを上げて聞きました。しかしその後、ボリュームを上げたことを忘れた状態でYouTubeを再生したところ、イヤホン大音量が流れて目から星が…(汗)これはまずいと思い、動画の音量を上げる方法を探しました。

これまでノーマライズさえやっとけば音量が上がると思っていたのですが、どうもそうではないようです。ノーマライズは一番大きな音にあわせて相対的に引き上げる機能なので、ファイル内の音量が一定でない場合はあまり増幅効果が得られません。

わたくしセム、今回のUdemy講座制作で音声編集ソフトをいじり倒す中で、ボリュームをうまく上げる方法、そしてそのためのエフェクトであるコンプレッサーとハードリミッターの使い方がわかってきました。

というわけでこの記事では、インタビューやポッドキャスト・YouTube・動画講義ナレーションなどの話し声を聞きやすく編集したい方に向けて、コンプレッサーとハードリミッターという音声編集ソフトのエフェクトを使って小さく収録された音声を上手に大きく調整する音量増幅の方法をご紹介します。

セム
長文になりますが、お付き合いくださいませ。ちなみにわたしはAudacityとAdobe Audition2019を使用中です。

聞きにくい音声が持つ3つの特徴

ちなみに音が聞きにくいとはどういう状態なのでしょうか。
聞きにくい音声には大きく3つの特徴があります。

  • 聞きたくない音が耳に入る
  • 音量が一定でない
  • 音が小さい

1つ目は、聞きたくない音が耳に入ること。 収録環境によっては不必要な生活音が入ってしまったり、サーッというホワイトノイズが入ってしまうことがあります。これが入っていると聞き苦しいですし、アマチュア感が拭えません。ですのでこれをキレイに消しておく必要があります。

また、マイク慣れしてくるとある程度整ってはくるのですが、それでもたまに、気分が乗ってしまい、音が大きくなりすぎてしまうこともあります。これもテンションゆえなのですが、聞く側にとって音がいきなり大きくなったり小さくなったりするのは耳にストレスを感じます。原稿なしでしゃべる時に、こういった問題が起こりやすくなります。

また、動画講義やポッドキャストのように、複数の動画や音声をシリーズで出している場合には、他のファイルとの音量差も重要なポイントです。冒頭でお話しした通り、イヤホンから大音量が流れてきてびっくり!という自体を避けるためにも、シリーズ全体で音量を整えておきたいところです。

最後に、音が小さいという問題。わたしの場合、ノイズが少ない時間となると早朝か深夜しかないので、ひそひそ声での収録になりがちです。声が張れないので、当然音も小さくなります。これをカバーするには、音声編集ソフトで音量を上げてやる必要があります。

というわけで、話し声を聞きやすくするためにはノイズを消し、音量をある程度一定にしたあと、ボリューム20~30%くらいで十分聞こえるくらいの音量まで増幅するという作業が必要になります。

実際の編集作業

話し声を聞きやすくするための編集作業は大きく2つに分かれます。

聞かせたくない音を消す

いわゆるノイズを消す作業です。音声編集ソフトにノイズパターンを覚えさせ、それを消すという流れを行えばOKです。ノイズリダクション機能を使い、ホワイトノイズや不要な生活音を消します。音を増幅するとノイズも上がってしまうので、ホワイトノイズは最初に消します。

あとは考える時に出がちな歯の隙間から息をスーッと吸い込む音や咳払い、えー、とかあーなどの過剰なフィラーも消します。

聞かせたい音を大きくする

今回の場合、一番聞かせたいのは話し声です。

話し声を聞きやすくするには、音量が一定であることと、ある程度の音量を確保することだという話をしました。ノイズ処理が終わったら、ここからは音量差を減らし、全体の音量を上げていきます。

音圧を上げる、とは


音量増幅で検索すると、「音圧」という言葉がところどころに出てきます。これは耳に圧がかかるとかそういうものではなく、音の成分がたくさんあるかどうか、ということ。

音を入れる枠の中に十分に音の成分が入っている状態を音圧が高いというのですが、簡単に言うと、音声編集ソフトの波形を見た時に、枠の中いっぱいに波が詰まっている状態を指します。タイムラインの上の部分のすきまが多いと音圧が低い、少ないと音圧が高い、という理解で十分です。音圧が高い音源は音の成分が枠の中にたくさんに含まれているため同じボリュームでもより大きく聞こえます。

ここからは話し声を聞きやすく、小さいボリュームでもちゃんと聞こえるように減らすことを目指してエフェクトをかけていきましょう

step
1
最初のノーマライズ

音量がバラバラのまま、ノーマライズ

Audacityの波形画像

ノイズ処理が済んだ状態で、ノーマライズをかけます。ノーマライズは一番大きいところ基準にして残りの部分を相対的に増幅するエフェクトです。最大音量の部分が0dbになるように増幅するので、音が割れることはありません。

これである程度音量は上がりますが、音量差が激しい音源の場合には上げ幅が小さくなるのでほとんど音量が上がりません。このような音源の音量を増幅するには、先に全体の音量を一定にしてやる必要があります。

step
2
音量を一定に整える

最大音量と最小音量の差を小さくする、このことをダイナミックレンジを小さくする、ともいうのですが、簡単に言うと全体の音量を一定にする、という処理です。

ただ調子に乗ってあまりつぶしすぎると、メリハリがなくのっぺりした退屈な音になります。こういう音はよっぽど話が面白くない限り、聞いてて眠くなってしまいますので注意しましょう。

話を戻しますが、この処理をするためにコンプレッサーとハードリミッターという2種類のエフェクトを使用します。

コンプレッサーとハードリミッターの違い

コンプレッサーで音量を一定にする

基準(閾値)を決めて、その基準を超えた音だけを圧縮処理するエフェクトです。大きな音を圧をかけてつぶすことで音全体の音量差を減らします。圧縮の際、山の形を保ったまま引き下げるのが特徴です。

波形上のとんがっているところをハンマーでトントントンと叩いてつぶすイメージです。

ハードリミッターで最大音量を制限する

ハードリミッターとは、指定した音量レベル(Threshold)を超えないようにするエフェクトです。基準(スレッショルド・閾値)を決めると、その基準を超えた音はすべてバッサリ圧縮されます。

先程のコンプレッサーがハンマーなら、ハードリミッターは日本刀です。

セム
有無を言わず圧縮するあたりが実にハードですね。

step
3
2回目のノーマライズ

音量を一定にしたあと、ノーマライズ

この作業を行うと、最大音量と最小音量の差がだいぶ縮まっているはずです。この状態になったら、もう一度ノーマライズをかけます。すると、前回はあまり上がらなかった音がだいぶ大きくなり、波が太くなったことに気づくはずです。これはひとつ前の処理により音量差が少なくなることにより、相対的に引き上げられる音量が上がったためです。

これでもまだ小さい、という時にはコンプレッサー+ハードリミッター処理とノーマライズを繰り返します。(いじりすぎると音が変わるので注意)

音量の目安としては、ボリューム20%で無理なく聞こえるくらいを目指しましょう。この時、イヤホンで聞くのをお忘れなく。

まとめ

というわけで、今回はセム流話し声ボリュームアップの方法をご紹介しました。この技があれば、ひそひそ声でしか収録できない宅ロッカーでも聞きやすい話し声を作ることができます。

以前ポッドキャストでも話したことがあるかもしれませんが、音声編集は化粧に似ています。使い方次第で素材を120%美しくすることもできるし、やりすぎると「あんた誰?」になります。

まとめ豆
ナチュラルメイクを施して、美しく聞きやすい話し声、ぜひ作ってみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

セム(@ssem1622)

韓国ソウルの某企業で日本マーケティング統括として働く豆(育休中)。Udemyでイラストを教えたりなど、コンテンツを作って収益化するのが趣味であり仕事。 プロフィール詳細ページはこちら

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